sashaice

月の寵児たちのsashaiceのレビュー・感想・評価

月の寵児たち(1985年製作の映画)
4.0
オタールイオセリアーニ映画祭②
人間は平等とは言わないが階級や秩序、抑圧の無益さを華麗に描く不穏と無秩序に満ちた不条理コメディー✨旧ソ連出身監督ならではの思考の断片が見て取れる。とにかく乱雑、無作為に見えて整然と語りかけてくる、作品が成り立ってる、むしろ面白いのがすごい。短編集は正直オタール不信になりそうなくらい全然面白くなかったので割愛したいくらいに思ったけど本作品と蝶取りはめっちゃよかった。詐欺師、泥棒、無政府主義者、警察、売春婦、美術商、発明家など超無秩序で構成される賑やかしくて軽快な"社会秩序の無意味さ"を露呈した傑作。とにかくオタールは犬好きなことが4作品見てよく分かった。
sashaice

sashaice