この時代にこの内容、流石フランスという所感。
1960年代の作品とは思えないほどの美術、ドヌーヴの着こなすサンローランの服の数々。
冒頭シーンがラストシーンへと繋がる構成は素晴らしい。また、夢と現実の世界、男と女の駆け引きや、女の一途な気持ち等々の描写もよく、実に文学的である。
基本的に性に纏るお話なのだが、これを見事に上質なストーリーに仕立て上げているのはやはりブニュエル監督の手腕なのだろう。
ビジュアル的エロは然程ないものの、プロット的な性的描写がじわじわくる作品で、いい意味で裏切られましたね。