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ブッダ・マウンテン 〜希望と祈りの旅のyukaseyeのレビュー・感想・評価

3.5
2010年に東京国際映画祭で上映されてから、実に三年越しで劇場公開にこぎつけたのですね。
李玉監督作品は『ロストイン北京』だけ観たことがある。過激な性描写が話題になったので、興味本位で観たが、ほとんど記憶にない。
だから、空前のチェン・ボーリンブームさえやって来なければ、観ることもなかっただろうと思う。
でも、良かった。ざっくり言うと、中国の内陸都市である四川省成都を舞台に、競争社会から取り残された若者と絶望の淵に立つ中年女性が「希望と祈りの旅」に出るというお話だ。
チェン・ボーリンは期待通りだった。特訓した割には台湾訛りの中国語が全面に出てた気がするが、「かっこいいけとその辺にいそう」という絶妙なリアリティが彼の最大の売りだと思う。
一方のファン・ビンビンは、ノーメイクで体張って演じても依然として美しく、全くもってリアリティが感じられない。どこまてもファン・ビンビンだった。この役は他の役者が演じた方が良かったと思う。偏屈な中年女性を演じたセシリア・チャンの演技が素晴らしかっただけに残念でならない。
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