ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界のいち麦のレビュー・感想・評価

幼なじみで大の親友同士の少女二人の世界が意外な原因から壊れていく様が、痛いほどリアルに描かれていた。キューバ危機を背景にした少女の不安が物語の基調を成していて見事だと思った。
一端の主張はいいが、それも人を不幸にするなら決して自分の奔放さの方便にしてはならないと思う。この父親が許せない。何色もの光を反射させている干潟シーンの美しさには息を呑んだ。