社会のダストダス

ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

3.5
全世界70億人が崇める我らが女神エル・ファニングが反核運動家を志す少女を演じる。その1時間あたり5億sv/h(シーベルト)相当の可愛さに、私の細胞が核分裂を起こすかと思った。

※このレビューはエル・ファニングに対するツァーリ・ボンバ級の愛、情熱的な賛美、解脱した信仰によって、最嬌生命体エル・ファニングの可愛さ、尊さ、素晴らしさを称え、世に伝えることを目的として書かれています。うおお!ウラニウム・フィーバー!!(?)レビューは謎テンションだけど、とても静かな映画です。

前々から観たかった作品だけど、利用しているサブスクのラインナップにはなかった為、Amazonで安価なDVDが手に入る機会を見張っていた。同監督でエル・ファニングが出演する新作が来年日本公開だから先に観ておきたかったというのもある。

同じ病院の隣のベッド同士で生まれたジンジャー(エル・ファニング)とローザ(アリス・イングラート)は幼馴染の親友。冷戦下の不安定な情勢で先々に不安を感じる彼女たちは反核運動に参加するようになる。いつも一緒で同じものを共有していたはずの二人だが、少しずつ友情関係に変化が生じていく。

冒頭の原子爆弾が投下された後の焦土と化した広島の風景。同時期に生まれたジンジャーとローザ、二人のシーンはペアルックが多いのが印象的。思想家であるジンジャーの父ローランドが二人に与えた影響、同じように成長しているように見えても中身は少しずつ違う方向へ枝分れしていく。「リトルボーイ(広島の原爆)」と「ファットマン(長崎の原爆)」のような関係なのかもしれない。

なんといってもガイガーカウンターをぶっ壊しそうな程のエル・ファニングの感動的な可愛さよ、画面越しに被曝するんじゃないかってぐらいの鮮烈な輝きを放っておられる。希少価値の高い赤毛のエル・ファニング、風に揺らぐ炎のような鮮やかなジンジャーヘアーに私の心にもキノコ雲が立ち込める(??)。

父とは呼ばせてくれない思想家の父ローランド、母ナタリーとの折り合いが悪くほぼ別居状態。そして、親友ローザと父ローランドの間に流れる微妙な空気、二人はプルトニックな関係ではないことを確信するジンジャー、抱えきれない秘密、微妙な均衡、キューバ危機はすぐ近くで起こっていたのだ。核戦争による人類滅亡の恐怖から関心を持った反核運動が皮肉な事にその避難所(ヘイヴン)になる。

WEFF(世界エル・ファニング大好き機構)が2021年になって発表した最新の調査結果報告書によれば、エル・ファニングがゲロを吐く映画は、エル・ファニングのPV作品と定義づけられるとの記述がある。この作品でも飲まなきゃやってらんないことがあり、見事なゲロっぷり。良いぞ!目指すのだ!!映画界のゲロインを!!!

そして、エル・ファニング信徒の誰もが認めるであろう真骨頂の泣きの演技。透明感を湛えた表情が感情の爆発により、純粋水爆のごとく連鎖反応を起こす。その重たくも美しい涙に私の心の放射性降下物<フォールアウト>はメルトダウンを起こし、マンハッタン計画の青写真のように脆く崩れ去るのだ(???)。自分で書いてて意味が分からん。

同監督×エル・ファニングの新作もジャケ画からして、明らかにエル・ファニングを泣かせている。本作の後、『アバウト・レイ』や『最高に素晴らしいこと』などを経て進化したエル・ファニングの泣きの演技にも期待が高まる。

文中で適当に使ってる放射能の用語は主に農林水産省のサイトを参考にしました、分かり易い!褒美として、霞が関にある中央共同庁舎1号館をエルテノン神殿の建設予定地にしておこう。