ディージョ・デハーン(仮名)

ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界のディージョ・デハーン(仮名)のレビュー・感想・評価

3.8
タイトルやパッケージから爽やかな展開を予想していると、見事に裏切られる。重い・・・(笑) 

その内容に反して、美しく印象的なカットの多さが目を引くが、実はそれすらも現実のえげつなさを際立たせる演出の一環なのでは、と思えてしまう。 

美しい世界だけを見て生きていく事はできないし、永遠に思えた今はどうしようもないままに過去に変わっていく。
世界を変えようとして反戦運動に参加しても、現実は自分の身の周りの小さな世界すら守り切れない。 

そんな、周囲に翻弄され、大人と子供の間を揺れ動く17歳の少女をエル・ファニングが好演している。
彼女の強い意思を感じさせる眼差しあってこそのラストシーンが、素晴らしい。