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ジンジャーの朝 〜さよなら、わたしが愛した世界のJのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

理論家のろくでなしな父親あってこそこの物語は成り立つ。とても重要な存在。
進歩主義・詩的な表現等ジンジャーの人格は尊敬し憧れていた父親に影響を受けて形成されている。
父親から受けた”自由であり従順である”という考えからローザと共に非行に走っていたが
次第に膨らむ根底的な思想の違いからくる崩壊的危機感、どうすることもできない無力感を
覆う形でジンジャーは反対運動を訴えていた。
ローザの身勝手な”許して”といった悲願により信念の違いに気づいたジンジャーは
愛していた世界に対し許すという無関心ともとれる悟りをひらいてしまったように思う。
結局壊れてしまったのは、友情でも世界でもなくまだ大人になれないジンジャー自身。
美しくも退屈な雰囲気ですが、エル・ファニングの表情につい見入ってしまう。
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