17歳のジンジャーとローザは親友で、いつも行動が一緒です。二人で核反対運動に参加したり、ジンジャーの両親が別居したりして、という話です。
何かテーマがあるわけではなく、イギリスの1人の高校生が描かれます。学校生活が主流と思っていましたが、全く学校の描写はなく、家庭や外での遊び、活動がメインです。
全体的に音、台詞が少なく、映像を使って見せる作品です。ジンジャーは父親のローランドをファーストネームで呼んだり、親戚など他の大人と交流があるので、人間関係を理解するのに時間がかかりました。
前半が静かすぎて読み取れない中、ジンジャーの両親は全然かみ合わないことが表出したのが、個人的に心に残りました。いかにも男女の会話で、その後も含めて父親のローランドは余裕があって魅力的に映りますが、母親のナタリーは自分で寂しい気持ちを埋めることができません。
後半の展開はジンジャーとともに驚きました。世界の紛争で将来が不安になり、周りの人間関係がうまくいかずに壊れてしまいます。結局、ジンジャーの両親はどっちもどっちだなと思いました。
ニュースで入ってくる情報は必ず不安にさせられることが多いです。そのため、家庭環境や友達との人間関係が心を安定させる重要なものになることを改めて感じました。