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メキシカン・スーツケース <ロバート・キャパ>とスペイン内戦の真実のyonemakoのレビュー・感想・評価

3.5
NHKBS世界のドキュメンタリー「戦場写真家 ゲルダ・タローの真実」で「メキシカンスーツケース」のことを知り、渋谷のTSUTAYAで借りてきた観たんですが、期待したほどではなかったというのが正直な感想。

NHKの番組では、有名な「崩れ落ちる兵士」がキャパではなくタローの作品だったことが指摘されてましたが、本作品ではスペイン内戦で共和国側についた人たちの「その後」を語る時間が長すぎて、肝心のスーツケース発見に関わる詳細やフィルムの中身についてはほとんど触れられていません。

とはいえ、キャパ、タローと一緒に、デヴィッド・シーモア(シム)というカメラマンが従軍していたこと、シーモアの作品も一部はキャパのものと認識されていたこと、現像を担当したチーキー・ワイスというキャパの助手がフィルムを整理し、ナチスの手が伸びる中、フィルムを安全に国外に持ち出すよう画策したこと、亡命者の受け入れを拒否する国が多い中、メキシコがその受け皿になったこと、メキシコには今もスペイン内戦亡命者とその子孫が多く住んでいること、などは新たに知ることができました。
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