カント

トラブゾン狂騒曲 小さな村の大きなゴミ騒動のカントのレビュー・感想・評価

3.4
トルコ、トラブソンのチャンブルヌ村のゴミ処理場騒動をめぐるドキュメント。
全くヒドい惨状です!

本作とは関係ないけど…
大阪の舞洲ゴミ処理場を知ってますか?
「何これ?ガウディ?」と思わせる程、ヘンテコで奇抜でカラフルな外観。
そして中身は最新鋭のゴミ処理場!
大阪が6600万円のデザイン料で、フンデルト・ワッサー氏に依頼した素晴らしいゴミ処理場。一見の価値は有ります。
こんなに安いデザイン料なら新・国立競技場のデザインもフンデルト・ワッサー氏に頼めばいいのに。

本作のゴミ処理場のヒドい事、ヒドい事!

法の目をかいくぐり、一応トルコでは住宅から1000メートル以内のゴミ処理場の建設は不可だけど…
「ただし丘陵地を除く」って条文を見て、業者は【キター!】って思ったのでしょう。
丘陵地だから!!ってカコつけて住宅から、たった50メートルの場所にゴミ処理場を作りやがった(怒)

強烈な悪臭、汚染水、メタンガス、
汚染水は川から海へ垂れ流し。
浄水システム、ほぼ皆無。

日本は公害に苦しんだ経緯も有って、解決の方途を知っているけど、トルコ政府に、そのスキル無し(泣)

そして、実は日本も未だ同じ状況に有る事を知るべき。
家庭ゴミは、適切に処理する技術力を持ってるけど…
放射能のゴミは?
最近、川内で稼働し始めた原発のプルトニウムは、プルサーマルやモックス燃料で再利用しようと頑張ってるけど…
そのゴミは全て「中間処分場」の、中間で留まってて…
「最終処分場」は、未だ無し。

私の故郷フクシマでは、地下水と放射能の混ざった海で育った魚を食べてます。
安倍首相がフクシマで食べた魚を「美味い」と宣伝してくれたけど、韓国は日本の魚を全面NO!

本作を見ると、そんな身近なゴミ問題に思いを馳せてしまうのです。
2015-8-25
カント

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