リアリティのダンスのyawaraのレビュー・感想・評価

あまりの奇抜さに笑う所かどうか迷うような箇所が何度もあったが、徐々に世界観にアジャストできた。シュールさに覆い隠されてはいるが、幼いホドロフスキーと彼の家族、さらには国や時代が抱える様々な問題はなかなか残酷だ。自身を顧みた結果、ホドロフスキーの感性ではこう表現せざるを得なかったのではないだろうか。それらに一筋の物語を導き出して、作品として見事に昇華している。彼が過去に真摯に向き合った事をあらゆる描写が裏付けているように感じた。