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ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズの一のレビュー・感想・評価

3.5
巨匠 ポール・シュレイダー監督作品

三島由紀夫の生涯とその文学作品を題材にした前衛的な伝記風映画

これほど豪華な日本人キャストを起用している上に、製作総指揮にフランシス・フォード・コッポラやジョージ・ルーカスが名を連ね、第38回カンヌ国際映画祭最優秀芸術貢献賞まで受賞しているにもかかわらず、三島夫人が許可をしなかったがために未だに日本未公開であり、日本ではソフト化すらされていないという文字通り幻の作品

恥ずかしながら三島由紀夫氏に全く詳しくないのでどこまでが史実なのかはわかりませんが、三島由紀夫というひとりの男の波乱に満ちた人生を四章に分けながら、めちゃくちゃにかっこ良く描いており、彼に傾倒する監督というのが色濃く表れているという印象を持つような作品だった

モノクロやカラーを切り替えながらの映像はもちろん、石岡瑛子による美術や色彩なども息を飲むほど美しく、芸術色の非常に強いアート作品と言える
もはやこれがこの映画の評価の大部分を占めているのではないだろうか

海外の監督が日本を舞台に映画を撮ると、当の日本人からすると違和感しかないみたいな事になるのはよくありますが、本作に関しては一切そういった違和感がないのも素晴らしい👏🏻👏🏻

〈 Rotten Tomatoes 🍅89% 🍿91% 〉
〈 IMDb 8.0 / Metascore 81 / Letterboxd 4.3 〉

2021 自宅鑑賞 No.378
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