あー

ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズのあーのレビュー・感想・評価

4.5
三島由紀夫の著書3作を通して楯の会事件を起こし割腹自殺した「あの日」に迫る
演者の演技にこもる念と外連味あふれるセットが完璧に調和している白昼夢のような世界観が凄すぎてそれを観るだけでも価値がある
三島に関しては東大全共闘演説のドキュメンタリーを観たのと『金閣寺』を読んだくらいであまり前知識がなかったから複数の著書の中にここまで死にまつわる美学や思想を書き込む純粋な人だとは知らなかった
小説のまとめ方は上手いと思うけどなぜ登場人物がその行動をしたのかについての説得力はやっぱり薄くなっていると感じたし、引用してる作品がこれで良かったのか分からない(三島作品を沢山読んでいる人は他の作品の方が今作の趣旨に合っているという人が結構いる印象)
何よりも三島の小説の醍醐味は独特な表現方法だと思うからあらすじを知っちゃったけど引用されてた『鏡子の家』や『奔馬』をいつか読んで作品に対しても三島に対してもあの事件に対しても理解を深めたい
あー

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