映画漬廃人伊波興一

ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズの映画漬廃人伊波興一のレビュー・感想・評価

-
不幸な中に作品があるのか、あるいは作品の中に不幸があるのか?
「ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ」

遺族側の承認云々で国内劇場公開が流れたと聞いていたが早々とビデオ市場に出回っていたのが不思議でした。
高校のころは結構な三島ファンで興味津々。早速借りて観ましたが自分が知っている史実以上な部分に言及しているとは思えず「金閣寺」「鏡子の家」「豊饒の海」の解釈に新鮮さがあったとも思えず一体どこに遺族がゴネる理由があるのか?
今回久しぶりに観るにあたって懐かしい役者面々は楽しめましたが印象としては初見時と大して変わらず。
この作品いっそ完全に封印されて陽の目を浴びぬままファンの間で語り継がれるほうが映画的に幸福だったのかもしれません。