ニューヨークにジャイアンツ、ドジャース、ヤンキースと３球団があった1940〜50年代、黒人差別が当たり前だった時代に、最初の黒人選手として大リーグで活躍したジャッキーロビンソンの野球伝記映画。
実際のところは、既にニグロリーグで活躍していた選手の中から、周囲の差別意識に押し潰されずに乗り越えられるかを慎重に検討してブルックリンドジャースのＧＭブランチリッキーがジャッキーロビンソンをピックアップ。有色人種のいないメジャーリーグは今でこそ当たり前であるが、黒人マーケットを見据えての先進的で大胆な判断であつたことは現在のメジャーリーグを見れば明らか。
ジャッキーロビンソンの生い立ちから学生時代と晩年はあえて描かず、あくまでメジャーリーガーになり、多くの困難や屈辱的体験を乗り越える過程にフォーカスする。
どこの世界でも先駆者というのは大変なものであるが、公民権運動もまだまだ先の時代にスポーツの世界で実力で多くの黒人選手のために道を切り拓いたのは大したもの。
背番号４２が全球団で永久欠番とされ、全選手が背番号42を着用してプレーするジャッキーロビンソンデーという日をメジャーリーグでわざわざ敬意を表して設けるあたりは想像以上に大変だつたのであろう。
ブランチリッキーは声がハリソンフォードに似ているなと思ったら本人、久しぶりで気が付かなかった。
