てっちゃん

天使のはらわた 赤い教室のてっちゃんのレビュー・感想・評価

天使のはらわた 赤い教室(1979年製作の映画)
3.6
お久しぶりすぎるほどですね。
お久しぶりの日活ロマンポルノレビューです。

日活ロマンポルノということは、箇条書きスタイルですし、当然のことながらお下品な表現もあるのでお気をつけ下さいませ。

本作で1番好きだった台詞は、

・男はさあ、女と違って休まないといけないんだよ
→これは年齢がとても関係しますよね。
この発言をすることによって自己防衛的な役割も感じられますね。
人は自信がないことをするとき、わざと前もって宣言しておくということがありますよね。

・エロっていうのはのはさあ、白い肉体を覆っているものを剥いでいくところに面白さがあるんだよ
→分かるぞ、分かるぞと唸りました。
いきなり裸体が現れても興奮しませんよね?、、そんなことないか。

・絶対挿れてねえだろってとこも好き
→でも役者さんたちの熱演でそんなこと感じさせません。しかも神懸かり的な"モノモザイク"という職人芸を見せつけられました。

・撮影のとき、猫撫で声になるところ好き、アシスタントの雑な扱いなとこも好き
→パワハラ横行しているの嫌ですね。

・レトロラブホいいですね
→単純にレトロでいいなと思いました。
特に自動音声の、いらっしゃいませ。

・恥じらいを笑いにしてかっこつけるなよ
→まあよくある手法ですよね。自分を下げて敢えて言うっていう手法。でも側からみると、かっこ悪いのね。気をつけよ。

・急に周囲が暗くなって妖麗な灯りがつく
→なんなんだ演出パート1

・な、なんだ、鏡のうごめきと酔いを合わせるのか。なんという表現方法なのだ
→なんなんだ演出パート2

・机の角をモザイク代わりだと?
→職人芸がひかりますね。これには唸りました。

・もう無理だよ、私が坊やを立派にしてあげるからさ
→それでも立派にならないときもあるんです。

・異様に長いエロシーンがホラーへと変異していく感じ、そこからカメラはひいていきます
→なんなんだ!このアート的なアプローチは!
こういうのがあるから日活ポルノってすごいのよ。

・助手が出世してるの笑えるな
→しかも悪い方向にね。悪しき習慣は受け継がれるのですね。

ぼったくられて殴られてカットが変わっていって、うん癖になるテンポ感
→テンポ感よし!強固なリズム隊であります。

・たったの3時間、されど3時間か。
その3時間で全て変わったのな
→でも3時間も待つことできないや。
これも時代の変化なのでしょうね。

・勝手都合すぎる、自分勝手な男に反吐が出るな
→本作において主人公に一切の感情移入ができなく、敵として見てしまい、それがのめり込めない原因でもありました。
家庭のこと一切やらない。忘れられないあの人を追って、、どこまでも自分勝手で、周りを巻き込んでいることに気づかないのでしょうかね。

・なるほど、石井隆さん原作か、、
→この雰囲気はなるほどなとなりましたね。
多くは語りたくない感じ。とことん哀愁を前面に持ってくる感じ。愛情とは違う次元の性行為。

こんな感じではあったけども、本作はシリーズ作品とのこと。
よし!シリーズ観ていくぞ!とはならず、数本の日活ポルノ挟んでから、掻い摘んで観ていこうかなと思うような作品でございました。

エロはどうでしたか?だって?
もちろんありましたけど、先に書いたように愛情表現ではないエロであり、変態性は感じるけどもそれは商業的な匂いがして、さらにエロスという意味でもあまり感じることができないかなって感じでした。
てっちゃん

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