鳳鳴 フォン・ミン 中国の記憶の大友勝利のレビュー・感想・評価

高齢の女性がカメラに向けて話すだけの三時間程度のインタビュー映像であるがその内容の凄まじさにより目を話すことができない。大学を辞め革命に身を投じた女性の純粋な信念が「百家争鳴」 からの騙し討ちのような「反右派闘争」において夫と共に迫害をうけずたずたに切り裂かれていく過程が恐ろしい。職場で同僚になんの理由もなく吊し上げられ批判され自殺することもできない地獄のような日々を語る女性の記憶が主人との官能的な思い出と共に語られるのを観て、死とエロスは密接に結び付いているのだなと思った。