冒頭、主人公が17才のGFの話をしていて、名前から中国系だとわかったとき、彼のバンドのメンバー二人（♂と♀）が「……」「……」というリアクションをする。え、今のアメリカでそれアリなんだ。ド頭から、この脚本は東洋人の彼女に対するあつかいがひどくて、彼女が幼く騒々しいキャラなのはしかたないとしても（原作者は「うる星やつら」のしのぶのつもりで作ったらしい）それ以前に東洋人であることが、負け属性として描かれているのは、いくら現実がそうとはいえ、微妙な。あと、彼女がいくらクールじゃないからって（有名人に「ブログ読んでます♡」アピール）、なぐられるのはひどい。
もっとも、憎めないところもあって、諸星あたることスコット・ピルグリムが死んで悔い改めるくだりは、よかった。「何かを学んだ気がする……生きてたらよかったのに！（ひざをつく）」
現行と違う、もともとのエンディングがあると知って再見。なんだ、絶対こっちじゃないか…。エンディングを選べるのもゲーム的現実感てこと？ それともやっぱりスニークプレビューで変えたのか。現行エンディングは、ナードらしさをうらぎっているし、誰の感情にも無理があってよろしくない。オリジナルエンディングだったら、＋１。
