喧嘩の美点は仲直りができること

人生はノー・リターン ~僕とオカン、涙の3000マイル~の喧嘩の美点は仲直りができることのレビュー・感想・評価

2.5
邦題が原題とかなり違います。
直訳すると「罪悪感の旅」となるかと思います。
タイトルの通り、子の親に対する〝感謝しつつも鬱陶しい〟というアンビバレントな感情が主軸となっています。親子の関係はテーマに忠実に描写されています。カリカチュアされた表現なために、人によっては辟易するかもしれません。
親子関係をユーモラスに描いた作品ですが、本作で描かれる家族の繋がりは〝家族の持つ呪縛としての一面〟の表側を映しているようにも感じました。中盤、喧嘩のシーンは思いやりの終着点にも思えます。その反面に子離れを感じさせるラストが印象的でした。
親という他人との付き合い方を考えさせられた一作です。