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イテウォン殺人事件のyuuuumiのレビュー・感想・評価

イテウォン殺人事件(2009年製作の映画)
3.7
韓国の梨泰院(イテウォン)で殺人事件が起こり、アメリカ国籍の韓国人青年二人が容疑者として拘束される…。

この役で、ソン・ジュンギが出演していた事に驚き、さらに殺害された青年の殺され方が無惨で衝撃。
検察に身柄を拘束されたピアソン(チャン・グンソク)とアレックスの二人は、ピアソンはアレックスが、アレックスはピアソンが殺害したと供述していく。

取り調べれば取り調べるほど、真実がわからなくなっていく。どちらが本当の事を話しているのか、演技なのか、どちらも疑わしくてわからなくなる。

感情を露にするアレックス、どんな質問にも淡々と答えるピアソン。裁判で語られるほど、被害者がいかに無惨な殺され方をしたのかが明らかになり、その描写がとても痛ましい。
裁判が始まっても思うように真実が明らかにならないし、検察、弁護側も、それぞれ擁護しながらも心の中では疑わしいと感じ始めている。

余談ではありますが、この捜査にはアメリカ陸軍捜査指令部というFBIのような捜査機関が関与し、アメリカ国籍の国民を捜査する機関も関与してきます。警視庁と警察庁が別の組織であるように、アメリカの捜査機関も地理的な管轄と、専門分野上の管轄があるという特殊なこの映画のような事件から、こんな捜査機関もあるんだと知りました。

この作品は未解決事件がテーマであり、派手さはないながらも、遺族からすればやり場のない感情が沸々と沸き上がる事は間違いないだろう。
検察や弁護士を欺く容疑者達の反省のなさや、何度も描写される殺害場面は辛くなりますが、謎に包まれたこのような事件の捜査をきちんとして、犯人逮捕に、韓国映画のように全力を尽くしてほしいと思います。
じっくり鑑賞しましたが、悪くない内容だと思います。
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