アケルマン祭はこれで締めようと決めていた。
1日目の冒頭になにやら後ろ暗い影と彼女の神経質な部分を垣間見せることで、リズミカルな生活でありながら不穏な展開を予感させる。
1日目を下敷きにさせることで、何がずれているかを明確にする2日目。
もはや苛立ちを隠せず、狂気を孕ませた3日目。
「ずれ」の積み重ねが破綻を呼び起こしたのか、すでに限界が迫っていたことでリズムが狂ってしまったのか。私はなんとなく後者じゃないかと思う。
赤子には彼女の鬼気が伝わってたんだろうな。
片身ごろしかないニット、持ち主の現れない靴、誰も食べないミートローフ。
彼女にとってはすべてが放棄の対象。息子も己の人生も。
200分なのに、すでにもう一度観たい気もする。