シングルマザーのジャンヌ3日間の物語。
良き母として黙々と家事を切り盛りし、息子を学校へ送り出す。
買い物して、そして、秘密の仕事。
この様子をちょっと引いた目線のカメラで淡々と映し出す。
会話はほぼ無くて…。
静寂と生活音。
2日目までで、もうこの同じような1日はこれまでどれほど繰り返されたのだろう?って思えてしまう。
黙々とした動作が余りにも淀みなく、型にはまっている様子に、この体の中に彼女はほんとにいるのかな?と思わされる。
最初はあまりにも淡々としてて、3時間ずっとこれ?と思っていたけれど、
徐々にジャンヌのルーティンから目が離せなくなってくる…。
裕福には生きられず、それでも毎日が
息子の親で、主婦で、大黒柱で。
じゃがいも剥くシーンにこんなやるせない気持ちにさせられるとは。
そして、ひたすら2日目を見続けたあとだからこそ、差異に気付かされる3日目。
壮大な間違い探しをしているような気分。
歪みを感じてはいたけれど、前触れない衝動に息を呑む。
そのまま身じろぎすることも出来ず。
セリフの無い長回しがほんとに多い!
演じているというより…そこに映っているデルフィーヌ・セイリグはジャンヌでしかない。凄いです。
🐾前から楽しみにしていたシャンタル・アケルマン映画祭。
3本だけ観れました!
もっと観たかったけど、期間も時間も限定公開でちょっと無理。
あとアケルマン監督の作品はよく睡眠取っておかないと私の場合は多分ダメで。
星取り表ーーー
①ジャンヌ・ディエルマン 4.8
②囚われの女 4.0
③アンナの出会い 3.5