Colette

大統領の料理人のColetteのネタバレレビュー・内容・結末

大統領の料理人(2012年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

オルタンスは何故…?

いま、南極料理人なのか?
請われた、エリゼ宮を去ったのか?
しかも、2年という短期間で?
そして、その南極も去ろうとしているのは?これから、何処へ?

料理の話からは、予想を裏切る冒頭の荒々しい海原…何処と無く哀しげな、多くを語ろうとしない彼女に、何があったのか?
過去と現在を行き来しながら、解き明かされてゆく…更にエリゼ宮での主厨房とのやり取りには、不穏さがつきまとう。

美味しい食事は人を幸せにする。その美味しい食事とは何だろう…。

エリゼ宮での仕事に、真摯に情熱を持って取り組んだからこそ、傷つき疲弊したであろう彼女の心が、
南極で最後の日には、別の思い出で充たされてゆくシーンに心が温まった。

ラストに、未来を見据えてしたたかに新しく旅立つ彼女の姿を見られて、急に霧が晴れるような感覚と、すっきりと爽やかな余韻が残った。
Colette

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