「君は漁師じゃない」
もはや映画ではない。
ただ凄惨な映像が画面に流れる。
とんでもない緊張感。
観ているだけの自分がピクリとも動けなかった。密室どころではない、完全に逃げ場のない海の上、アラバマ号。そして救命艇。
犯人4人の演技がどれも素晴らしかった。
20時間以上銃口を頭につけられる恐怖。
トムハンクスの額にきつく残る銃口の跡。
船長、副船長、機関室長という管理職が誰よりも自分を投げ打つ姿に感動。仕事に対する覚悟と誇りをこれでもかと感じる。いらん事する奴が一人もいなくてストレスフリーで見れた。
自分がソマリアに住んでいたらどうだろう。遥か大きい、そして暗い組織に睨まれていたらどうだろう。
アメリカ海軍、ソマリア海賊、ここまでハッキリと善悪が明確だからこそ心が掻き回される。何が正しいのかもうよく分からない。
映画を通して世界を見ることができた。
復職なされたフィリップスさんには脱帽。
世界よ平和であれ。
読んでくれてありがとう。
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「訓練通り隠れて見つかるなよ。人質に取られる。"夕食"という合言葉を聞くまで出てくるな」
「俺が今から船長だ」
「彼を撃つな
船長の私を撃て」
「公海を通り アフリカの難民に
食糧を運んでる ソマリアにも」
「リッチな国のソマリアへのお恵みだ」
「母船が来ないのは当然だ
米海軍を恐れた」
「漁師が人を誘拐しなくても
他に道はあるだろ?」
「アメリカならな
アメリカなら..」
「心から愛してる
もう一度君達に会いたい」