Lila

キャプテン・フィリップスのLilaのレビュー・感想・評価

キャプテン・フィリップス(2013年製作の映画)
3.8
飛行機で鑑賞。海賊はパイレーツオブカリビアンのジャックスパロウとかエンタメでしか理解していないので、これが実際に現実で、且つ約15年前っていうまあまあ直近に繰り広げられていたなんて、信じられないです。

この映画の何が凄いって、海賊に乗っ取られてから人質となりエンディングに向かうまで、そこまでストーリーの変動的要素がないにも関らず、映像と音楽とトムハンクスの腕力で、まさかの2時間いけちゃうところです。

ボーンシリーズの監督ということで、さすがの映像扱い。目が離せない!人質になる時間が長く、かなりの密室劇になるのですが、海賊の仲間が永遠ループのように揉めてかなりうざったいので、トムハンクスと共にストレスを少し感じる事が出来ます。その反面、海賊側の背景は序盤以外そこまで描かれないので、海賊を沈めてしまえ!NAVY万歳!ってアメリカ側につくような作りになっているのは罠か?と思いながら見てました。まあ、フィリップスさんの伝記ベースなので、そういう作りですよね。

最初は仲間のために毅然にしていた船長も、長時間の拘束により終盤にかけてどんどん壊れていく様は、まさに人間の極地。トムハンクスが夜の海に飛び込むのはキャストアウェイを彷彿とさせますが、助けがすぐそこにいるのに夜の海に飛び込まなきゃ逃げられない恐怖は、どんなホラーより怖いですね。この役はトムハンクスにピッタリでした。

それにしても、交渉人がやたらかっこよかったなあ。
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