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キャプテン・フィリップスのこーたのレビュー・感想・評価

キャプテン・フィリップス(2013年製作の映画)
3.9
2009年のソマリア海域人質事件を元に、アメリカ輸送船船長の実体験が緊迫感溢れる形で描かれている。リーダーシップを発揮しながら冷静に海賊に対処し、勇気ある行動を起こしたフィリップス船長はお見事。
悪いのは法を犯したソマリア海賊側にあるのは間違いないんだけども、後味のすっきりしない感じは残る。と言うのもソマリア沖の海賊は元々先進国の漁船が現地漁民の漁場を荒らしたこと+貧困や政府に取り締まる力が無かったことが背景にある。この先進国にもしアメリカも含まれているなら因果応報だよなあとは思った。いずれにせよ、彼らも好きで海賊をしている訳ではなく生きるため、とか権力者に脅されて、なんだよな。救出作戦にフォーカスを置いたエピソードとしては見応えがあるものの、根本要因には迫ってないので少しモヤる。
今現在、国際的な取り組みやパトロールの強化によって海賊被害は激減している。ちなみにすしざんまい社長の逸話はデマらしい。
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