Nana

キャプテン・フィリップスのNanaのレビュー・感想・評価

キャプテン・フィリップス(2013年製作の映画)
3.8
ソマリア沖の海賊に襲われた、アメリカのコンテナ船の実話を描いたサスペンス。
監督はジェイソン・ボーンシリーズのポールグリーングラスなので、映像とドキドキな展開でかなり心臓に来ました!

主演は間違いないアメリカのいい人、トム・ハンクス。
ソマリアの海賊は、そんな訳ないが実物にしか見えないリアルな演技とルックスで怖かった💦
音楽はキングスマンシリーズのヘンリージャックマンでしたが、正直ハラハラして音楽まで神経が働きませんでした。

ソマリアの海賊は2000年代に話題になったけど、元は漁師だった人々がヨーロッパに魚を乱獲されたり、廃棄物を捨てられたりして仕事がなくなった上に、元締のヤクザみたいのが勢力を持って、海賊になったらしい。
映画を見ると幻覚作用のあるハーブがあるみたいで、それでテンション上げて欧米の船を襲い、運が良ければ怪我人も出さず身代金を貰えるんだけど、今回は悪いケース。

私も貿易会社にいた頃お世話になったマースクラインは、海賊対策ができていて(映画だからかもしれないが)機転をきかせて追い払ったり、罠にかけたりして、逆ギレした海賊が切羽詰まって船長を誘拐してしまった。

ここからアメリカの兵隊さんがワサワサ出てきて「いや、そうなる前に最初の通報でなんとかせいや」と思ったけど、ムキムキSEALSや交渉人、USネイビーの軍艦などアメリカのプライドをかけて、たった4人の若い海賊を追い詰める。

確かに悪いヤツらだし、船長も怖かったと思うけど、そんなたいそな事件だったのだろうか。

だがしかし、トム・ハンクスの演技も素晴らしく、最後の10分くらいの放心した姿に、本気で心配になりました。

ネット情報ですが、ソマリアの海賊たちは日本人がマグロ漁を教えて漁師に戻ったとか。逮捕された海賊もアメリカの刑務所で、プチアメリカバカンスを楽しんでいればいいと思う。

「俺たちは海賊と戦うほど給料もらってない」って言ってたクルーがむちゃくちゃ強かった。アメリカを敵にしてはならない。
Nana

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