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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.5
『パーシージャクソン』の続編。

アレクサンドラダダリオ、可愛い。
前作よりも大人びててさらにキレイ、緑色の眼から発する目力に吸い込まれる。

海の神ポセイドンの息子パーシー。
自身が半人半神である衝撃事実を知らされ、神々のいざこざに巻き込まれ、新米ながら右往左往してオリンポスを救う。

しかし、いざこざは絶えず、仲間たちと身を守るためバリアの中で暮らす。
そのバリアが破壊され、再び危険が忍び寄るのが本作。

しかも、今回は“三神”ゼウス、ハデス、ポセイドンの父、クロノスの影がチラつく。
クロノスはかつて、この三神ほかたくさんの神の子を生むが、自らの脅威と感じて神の子たちを食べちゃう。

そこから逃れた“三神”がクロノスをタルタロス山に封じこめる。
そこから“三神”が治める天と地と海と冥界。これが何となく“オリンポスの神々の物語”のイメージ。

今回はクロノスの影を感じながら、バリアを復活させるための道具、“羊毛”を探し出す旅に出る。
羊毛?“羊毛”ってなによ、毛?毛を探してるの?、、、ってのが出てくるまで何のことなのか結構気になる。

またしても右往左往しながら、裏切りに遭いながら、そして、新たな“家族”を得ながら、パーシーの成長と前途多難な地上での旅。

ギリシャ神話系、結構好きで色々見てるが、全能の神ゼウスの父クロノス、そしてクロノスの父ウラノス。

このクロノスとウラノスっていつも“復活させたらヤバい奴”扱いであり、“いつも復活したがる奴”であり。

クロノスはだいたい体全体が燃えてて角が生えた人形の巨大な溶岩の塊みたいな造形。
そして、だいたい復活しそうで、姿を現し、暴れ回り始め、完全復活を遂げそうなまさにその時に主人公に再び封じられる、、、この展開が多い。

おそらくその理由は。
完全復活されたら、もはや誰も手に負えないから完全復活する筋書きがなかなか描きにくいんだろうなということ。
それと、“三神”の父であり、“三神”が力を合わせても手を焼く存在であるクロノスを別の者が打ち倒すことに意味を作るから。
だと思う。

そして、今回はポセイドンの子供がパーシー意外にもいた、となり、その彼の腹違いの兄弟が“サイクロプス”。
よくこの手の映画に出てくる片目で野暮ったくて豪快で大きい神の種族。

“三神”ポセイドンの後継のパーシーと、彼も後継だがちょっと間抜けな“サイクロプス”血統が兄弟として行動を共にするという、これまでのこの手の映画ではなかなかない神同士の隔たりを越える展開。

どこか頼りないメンバーたちが、ドタバタ勢いで立ち回りながら、成長しながら、恐るべき力と戦い再び平和を守るために戦う。

やっぱりこういう映画は神話的な壮大なロマンがあって楽しい。
そして、なんやかんやパーシーが頼りなくて等身大の若者なのも逆に良いのかも知れない。


F:2015
M:9017
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