自宅で。
2013年のアメリカの作品。
監督は「僕と頭の中の落書きたち」のトール・フロイデンタール。
あらすじ
人間とオリンポスの神ポセイドンとの間に生まれた半神パーシー・ジャクソン(ローガン・ラーマン「ブレット・トレイン」)は仲間たちと共にハーフ訓練所で訓練の日々を送っていた。しかし、その平穏がかつての友人達であり、神々に背いたルーク(ジェイク・アベル「マリグナント 狂暴な悪夢」)によって破られたことでパーシーは再び冒険の旅に出る!
ディズニープラスにて、前作を久しぶりに観て、続編もまた観たくなり再鑑賞。
お話はあらすじの通り、前作は人間界から神々の世界へ足を踏み入れる形でお話が進んでいたが、今作はのっけからハーフ訓練所。
つーことで人間はほとんど出てこないんだけど、パーシーのあのいけすかねーおじさんはあの後、どうなったんかな笑。
で、前作から約3年後の公開で劇中の時系列もしばらく経った後だからか、パーシーの髪型も短髪の坊主姿になったり、新キャラとして、戦神との半神であり、パーシーのライバル役の新キャラ、クラリサ(レヴェン・ランビン「フォーエバー・パージ」)が登場してたりする。
序盤のなんだかわからないぐるぐる回る訓練用の闘技場でバックでメロコアかかりながら、クラリサと落としあいっこするシーンは非常に00年代らしくて良き。
あと、他にもスタンリー・トゥッチ(「ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY」)がミスターDというよくわかんない新キャラで出てきたりもするんだけど、ちょっと残念だったのが前作でパーシーの教官ポジだったブルナー先生を演じていたピアース・ブロスナンが降板して、ケイロンという全く別のキャラに置き換わってしまったのがすごく残念。やっぱケンタウロスというキャラが嫌だったのかな笑?
で、前作を見返さないとほとんど誰も思い出せないであろう、お前誰だっけ?的な裏切り者ルークが再登場したことによって、ハーフ訓練所を死してなお大樹としてその土地を守っていたタレイアが毒に侵され、バリアが効かなくなってしまったことでどんな毒や傷もたちまち治してしまう「黄金の羊毛」を探す旅に出かけることになるというのが主な流れ。
前作ではメデューサなんかが出てきたりしたけど、今作では金メッキのメカメカしい装甲と口から火炎放射器やチェンソーを出してくる「コルキスの牛」が登場したり、パーシーに関わる予言を伝える亡霊「デルポイの霊」、魔の海のボスながら、ほとんど「ピノキオ」のクジラみたいな扱いにされちゃうカリュブティスといった、多分調べたら神話関係で元ネタがしっかりありそうなマニアックなモンスターなどがしっかり登場してくる。
中でも面白かったのが、「地獄の四輪車」のシーン。おっぱいヒロイン、アナベス(アレクサンドラ・ダダリオ「ソングバード」)が呼び寄せると2つのライトがフワーと飛んできてたちまち古びたタクシーに早変わり!!しかも、それを運転するのは盲目の魔女3人!!そっから眠りをモクモクいわせながらぶっ飛びスピードでかっ飛ばしたり、車体が真っ二つに割れながら木を避けたりと、「ハリーポッター」の夜の騎士バスを彷彿とさせる楽しいシーンで面白かった。
あの一個の目を変わるがわる奪い合う魔女3人組って「タイタンの逆襲」とか神話系に同じようなキャラが出てきたけど、これも元ネタとかあるんかな?あちらは不気味な感じだったのに対して、こっちはもろコメディリリーフでお助けキャラ的な扱いで個人的にはこっちの方が好き。
ただ、割と楽しいシーンは序盤で出し尽くしちゃって、あとはスケールは前作よりもでかいはずなのにどんどん尻すぼみになっちゃってるのが残念。ラスボスのクロノスも勿体ぶって登場した割には大した被害も出さずにパーシーにやられちゃって肩透かしだったしなぁ。
ただ、ラスボスどうこうよりも今作のキモはクラリサと共に今作から登場するパーシーの義兄弟であるタイソン(ダグラス・スミス「女神の見えざる手」)!このタイソン、半神ではなく、水の精霊ニンフとポセイドンとの間に生まれたハーフなんだけど、キュクロプスなので目が一つ!!なので他の訓練生から奇異の目で見られたり、キュクロプスと過去に因縁があるアナベスから明確に嫌われちゃったりと割と可哀想なキャラなんだけど、タイソン自身がめっちゃ純粋でいいやつなのでめげないところが好感が持てる。パーシーも突然の弟の出現、おまけにキュクロプスという点で当惑するんだけど、段々と冒険を通してタイソンを思いやる心が生まれて、ラストバトルでは死んだと思ったタイソンがピンチに駆けつける→兄弟の絆が芽生える!!流れは王道的ながら良かった。
クライマックスはめちゃくちゃ続編ありきな流れで終わったけど、まぁこの後未だに作られてないから打ち切りになったんだろうなぁ。個人的には好きなシリーズだったからまた再映画化されないかなぁ。