愛の亡霊の作品情報・感想・評価・動画配信

『愛の亡霊』に投稿された感想・評価

大島渚監督の中では最も分かり易い内容だろう。とても啓蒙主義というか悪い事するとバチ当たるべって教訓映画。
映像が美しく音楽も素晴らしい。吉行和子が文字通り体当たり演技。藤竜也は殆ど愛のコリーダと変わらないキャラ。
川谷拓三とか殿山泰司が脇役らしい名演技。
日本昔ばなしのような朴訥な民話の様で、牡丹灯籠のような正統派怪談。
田村高廣の白塗り亡霊は黒澤明監督の蜘蛛巣城の影響ではないだろうか?殺人無法松の一生でもある。
いずれにしても主役の男女が馬鹿すぎて凶悪すぎて、あんな村で殺人が発覚しない警察も村人も馬鹿過ぎて共感は無い。
悲惨だがどこか滑稽で大島監督でも異色作だろう。
井戸の映像は確実にリングに影響与えてる。
Shaw

Shawの感想・評価

3.5
映像表現は大島渚作品でも最高のレベルなのに、他の要素が全然無理だった。

大島渚の映画の姿勢は一貫してるからある程度言いたいことはわかるけど、全然面白くはない。ホラー要素もあんまし効果的に使われてはいない。
思ったより普通の怪談話で、ちょっと拍子抜け

所々の画面の暗さは容赦なくて良かった
brian

brianの感想・評価

4.0
人力車夫の義三郎(田村高廣)の妻せき(吉行和子)は歳下の豊次(藤竜也)と不倫関係になる。そして、二人で義三郎を殺害。しかし、せきは義三郎の亡霊に悩まされる。

明治時代の田舎は自然が豊かで長閑な雰囲気だ。霧に包まれた風景は幻想的で絵画を見ているようで美しい。
人々の暮らしは質素であるけれど、他人に対して優しい気遣いが感じられる。

しかし、男と女の欲望は実に醜い。
井戸の中に"罪悪感"を投げ捨てて、気を紛らわすため身体を合わせる男と女。
"罪悪感"が再び現れて感情が揺さぶられる男と女。

村社会、プライバシー、人権侵害、司法制度などあらゆる問題がこの時代には整備されていなかった。大島渚監督が「絞死刑」でも取り上げられた死刑制度もそうである。監督の歯ぎしりが聞こえてきそうだ。

都会的な女性をイメージする吉行和子にこの配役は似合わないと思ったが、感情変化していく姿や泣き叫び苦しむ表情に最後まで見入った。最初で最後の大胆な濡れ場やヌードも披露して熱く演じる。

藤竜也の鍛え抜かれた身体が印象的。「愛のコリーダ」では男の優しさが伝わっていたが、この作品では男の力強さと色気を背中で演じていた。髭でポイントを決めて相変わらずカッコいい。

杉浦孝昭とはタレントで映画評論家のおすぎのことである。映画は初出演で台詞はなく叫び声だけだったが、しっかりと表現していた。

https://youtu.be/MmK9lc3h_-g

おととい、「無法松の一生」で阪東妻三郎が人力車を引く姿があった。今日は冒頭から田村高廣が人力車を引いている。実際、親子の共演はなかったが、僕だけは阪妻と高廣の共演を妄想しながら作品を見ていたのだった。

このレビューはネタバレを含みます

主人公二人に一切同情できる余地が無いのが良い。最後二人が処刑されたことがあまりにもサラッと語られるのも良い。
靉靆

靉靆の感想・評価

3.5
ストーリーからして私好みの作品でした。
正直、儀三郎の霊が出てきてからダレてしまった印象だが、能のような音楽がいい感じにホラーの雰囲気を出していて良かった。

世間的に許されない、せきと豊次の関係性。だが、最期まで一緒に愉しみ苦しみ抜いた姿に本当の愛があったのだと思わせられる。

儀三郎の幽霊は普通に怖いし、部屋の暗さや煙の感じが上手い具合に演出されていてとても良かった。
田村高廣の亡霊が出てきてからちょっとテンポが悪くなった感じがする。性がテーマといってもこれは怪談だ。煙を使ったシーンが印象的だった。
花椒

花椒の感想・評価

3.4
大島渚、愛のコリーダの次作。

ラピュタ阿佐ヶ谷にて現在阪東妻三郎田村高廣の親子特集をしているのだが、田村高廣は田村正和の兄、阪東妻三郎は田村正和の父と言わないとピンとこない人が多いだろう(そもそも田村正和が分かる人は昭和生まれかしら?)
 
主演は藤竜也と吉行和子で田村高廣が出演。重要な役どころだが出番は少ない

吉行和子、若いときは脱いでるんだね←お前はそこなのか

若者が童顔の妻と懇ろになり、妻に夫の殺害を仄めかす…

大島渚作品、今回で4作品目と思うが、個人的には合わない
#94
阪妻田村父子大会@ラピュタ
封切り以来、40数年ぶりの鑑賞だが、構図や色彩などの絵面がまったく古びていないことに驚いた。
照明や外光の使い方なども見事で、まさに暗い映画館のスクリーンで、フィルムでなければ観る意味がない映画。
(先日の大島渚賞授賞式で、「黒澤、小津に比べて、大島作品はデジタル化が遅れている」との発言があったが、本作などを観ていると、デジタル化で失われるものが多大のような気がする)
いま観ると、吉行和子さんは、やはり顔が可愛すぎるような気がした。
顔に知性が出過ぎており、性に溺れる中年女性の感じが、あまり伝わってこない。
もう少し、エグイ顔つきの女優さんのほうがよかったような。
いつも走り回っている狂人が、おすぎだったことに、今回、初めて気がついた。
愛のコリーダからの「愛の」ってタイトルついてると
当時みんな色んな意味で反応しただろうなぁと。

こちらの「愛の亡霊」は、夫と子供がいながら
愛人と夫を殺害し、自分だけ夫の亡霊に悩まされ
精神が病んでいく…という話で、
なかなか見どころも多く、最後は淡々と終わるという
なかなか登場人物に感情移入させておきながらの
バッサリ切り落とすような幕引きのスタイルにちょっと驚いた。

山の紅葉、落ち葉を井戸に落としていく間男、
夫の亡霊がする人力車に乗るトンチキな主人公、
霊が出てくるときのスモーク、おなじみ白塗りな顔の霊など
大島渚なりの「怪談」がやりたかったのかな??

一番驚いたのは全然出てこないのに「田村高廣」がエンドロール
一番目に出てくるところだよね。
スタァ……

2022/07/03
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