富樫鉄火

愛の亡霊の富樫鉄火のレビュー・感想・評価

愛の亡霊(1978年製作の映画)
3.5
#94
阪妻田村父子大会@ラピュタ
封切り以来、40数年ぶりの鑑賞だが、構図や色彩などの絵面がまったく古びていないことに驚いた。
照明や外光の使い方なども見事で、まさに暗い映画館のスクリーンで、フィルムでなければ観る意味がない映画。
(先日の大島渚賞授賞式で、「黒澤、小津に比べて、大島作品はデジタル化が遅れている」との発言があったが、本作などを観ていると、デジタル化で失われるものが多大のような気がする)
いま観ると、吉行和子さんは、やはり顔が可愛すぎるような気がした。
顔に知性が出過ぎており、性に溺れる中年女性の感じが、あまり伝わってこない。
もう少し、エグイ顔つきの女優さんのほうがよかったような。
いつも走り回っている狂人が、おすぎだったことに、今回、初めて気がついた。
富樫鉄火

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