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やくざ観音・情女仁義のbrianのネタバレレビュー・内容・結末

やくざ観音・情女仁義(1973年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

【クソガキが見てはいけない映画・その2】


僧侶からやくざへと変貌していく様を描いた神代的任侠映画。 

ふかきんのような容赦ない暴力描写は控えめで"ロマンポルノの名匠"くまさんらしい欲望に塗れた性描写が印象的。更に屋外ロケによる渓谷での激流、スローモーションの多用、クラシック音楽と読経の異様なシンクロ、民謡やあがた森魚や村田英雄の歌声などを断片的に使い分けて映像と音で鑑賞する者を強烈に惹きつける。ATGぽくもありゴダールぽい演出が日活の枠から完全にはみ出ている斬新さを感じさせた。

主人公・岡崎二朗は正と悪の狭間でもがき苦しみながらも、最後まで男としての面目を立て通す姿に体を張って熱く演じた。次第に眼光の鋭さに凄みが増していくのがわかった。

若い安田のぞみは女優として経験が浅く台詞の棒読みは仕方ないが、どこにでもいるような普通の女性をアピール。
ロマンポルノ作品ではお馴染みの俳優陣は最良のポジショニングで作品を締めているのは流石である。

父親の不貞行為は観音様がしっかりと見ておられるのだ。
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