【ぼうず】
「獲物は僕か、お前か?」
森の中で産まれ育ってきた男の子が、ジャングルの外の世界を知り、愛を知る物語。
鹿や蛙の顔で体は人間の風貌をした精霊たちと、男の子を育ててきた父親。
愛に生きるために森に来たにもかかわらず、妻を失ったことで愛を忘れ野人と化した父が息子のおかげで愛を取り戻すという輪廻のようなお話だった。
男の子が向かった街には心優しい医者とその下で育った娘さんマノンがいて、男の子は愛を知る。
今まで狩る対象だったカラスを「生かす」という選択と、その選択によって生まれた絆が最終盤で効果的に活きてくるのがうまい。
森から外につながる道の明かりと歩いていく2人の姿が目に焼き付く。
※ジブリにインスパイアを受けている絵のタッチがまたいい。
2020.5.24