三樹夫

悪の法則の三樹夫のレビュー・感想・評価

悪の法則(2013年製作の映画)
3.7
話はよく分からんけどリアルカーセックスや首なしライダーなど突然ボルテージが高まり何か目が離せない、リドスコ先生のフィルモグラフィーだと『プロメテウス』を観ている時の気持ちに近い。
主人公のマイケル・ファスベンダーが金が欲しいと軽い気持ちで麻薬ビジネスに加担したのが地獄行きの始まりで、麻薬が奪われたことで主人公が盗んだのではないかと組織に疑いを持たれ、とんでもなく恐ろしい目に遭うというか、なんの救いもない終わり方をする。2時間に渡り散々っぱら何これという変な話を観て、悪いことに手を染めた奴が全員えらい目に遭うので、観終わっての感想は悪いことなんてするもんじゃねぇなともの凄い当り前のことを思う。訳の分からん人物が次々出てきて、今の何だったのという訳の分からない展開が起きる。キャメロン・ディアスは背中の刺青が表しているようにヒョウみたいな女という分かりやすい役をしている。

話はよく分からんし、観ていてこれ何処に向かっているんだとなる。とりあえず男は超絶セクシストのクズ男ばかりで、女はタフといういつものリドスコ先生の映画になっている。話がよく分からないのは変なキャラが次々出てきて、こいつらの関係性は何なのかよく分からないままに話が進むし、何をしようとしているのか中々掴みづらい。
訳の分からない人が次々出てきて話がどこに向かっているか分からないノワールはパッと思いつくのではコーエン兄弟とか『インヒアレント・ヴァイス』だが、それらと同種の全容がよく分からない作品はそれはそれで結構楽しい。ただ全く面白くないと感じる人もいるので人を選ぶのと、どう考えても主流ではないのでたまにしかそういった作品に遭遇せず、たまに遭遇すると結構好きなやつだわとニッコリする。
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