映像的宿命
🎸デヴィッドロウリーの長編第二作
🎸蓮實重彦氏、絶賛の一作
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なるほど、これはすげぇ、、
🔷映像的なドラマの衝突と、それを逃さないロジカルなショットが完璧に織りなされている。物語的映像を極端に追求すれば、必然的にこういう作品になるだろうなという印象だ。
なぜなら、今作が映すあらゆる構成は原初的な物語の試みであるからして、無駄な装飾がないからこそ、映画の真髄を湛えるものだからだ。
🔷今作の価値は、映画の価値そのものなのである。
🔶だからこそ、今作は退屈でもある。
なぜなら我々が映画の好きを決定するのは、理的な映画構成の外側にある観念であるはずだからだ。
映像の方程式そのものを美しく魅せる今作は、そのベーシックさゆえに観念的な魅力は皆無と言っていい。
🔷映像として素晴らしいことは間違いないが、それ以外のものが存在しない。映像を重んじる映画哲人ならこの映画を尊ぶのだろうが、私に関しては断固好きとは思えない。
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🐈まとめ🐈
ラミマレック、ケイシーアフレック、ルーニーマーラと、骨格性の強い役者が揃っていてロウリー氏の人間観がうかがえるようです。感動はしましたが、好きではない作品です。