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僕が星になるまえにのichikawaosamuのレビュー・感想・評価

僕が星になるまえに(2010年製作の映画)
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視聴記録:2013/11/06

死を前にして人は・・・

29歳の誕生日を迎えたばかりのジェームズ。しかし、末期ガンに冒された彼に残された時間は多くなかった。ジェームズは、三人の親友を誘って“世界で一番好きな場所”、ウェールズ地方のバラファンドル湾へキャンプに出かける。しかし、体力が衰えつつあるジェームズをカートに乗せ、男だけの気ままな旅は思わぬトラブルとケンカの連続(ここまで映画紹介より)


死に直面している人(友人)の前で、「死」のことについて話すのはタブーなんだろうか。「死」を前にした人の前では言ってはいけないことがあるんだろうか。

主人公のジェームズが「哀れみの目で見られるのが一番辛い」と言ってたように、病人だという理由で特別視するのはどうかと思うこともある。だけど、個人的な思いとしては、どうしても“普通”に接しきれないところもあるのが事実だったりする。 映画では実際に、友人のマイルズは「どうすればいいのか分からなかったので避けてきた」と言ってたのはすごく分かるような気がした。

ぼくも病院にお見舞いに行ってどうすればいいのか分からなくって無力感に襲われることもたくさん経験してきた。 そんな状況で本人を目の前にして、これから来るのが分かってる「死」について本気で、そして冗談も交えながらも話が出来る友人、死を特別視しないでカラダごと受け止めてくれる友人がいる。これは人生にとってもかけがえのない財産なんだと思う。

ガンで死を目の前に迎えている人が、何も特別な存在ではなく、一人の人間として本当は誰もが同じなんだよなあ、なんて改めて感じさせられたりもした。映画の世界のことではなく実生活で本当にどれだけ自分のこととして感じられ実践できるかどうかってことは、難しいことなんだけどそれが現実であり真実なんだと思う。今を精一杯、本気で生きること。これに尽きると思う。 「人生は与えられたカードで勝負する」しかないんだもんね。
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