そんまま

殺人!のそんままのレビュー・感想・評価

殺人!(1930年製作の映画)
4.3
わかりやすくて面白い演出とワクワクするストーリー。
矛盾がなくて安心して作品に没入できるし、
みんなそれぞれに魅力がある作品!

私の中で初めてのヒッチコック、トーキー(有声)映画でした。

今までの無声だからこそできる演出から
有声になることによってカメラがより一層面白い演出をしていたように思います。

音はリズムですから、
そのリズムに合わせたカメラワークのテンポが発生することによって、
コメディがよりコメディらしく、
返って、一切無音になったシークエンスでは緊張感を生み出す…。

そして無音だからこそ光と影による「処刑」への緊迫感が表現されたり、
無声では説明が必要だったために、全体の画面を映していたのが、
もっと役者の表情だけに集中できたり。

最後は役者と一緒に答え合わせができる場面があるのはよかったです。
最近は曖昧な映画が多い気がしますから。

おもしろい演出の工夫がたくさんかあって好きですし、勉強になりました!