イチロヲ

ワイルド・パーティーのイチロヲのレビュー・感想・評価

ワイルド・パーティー(1970年製作の映画)
4.0
アメリカを巡業しているスリー・ピースの女性バンドが、若手プロデューサーの手腕により、スターダムへと駆け上がっていく。ショービズ界に取り込まれた若者たちを追っている、青春群像ドラマ。脚本家は、後の映画評論の権威、ロジャー・イバート。

体が資本になることを知り、「性の暴走状態」に陥ったメンバーが、大切なモノを見失ってしまうという物語。朴訥な男性マネージャーによる軌道修正が主軸になっており、バンドには成功して欲しいけれど、情緒は失って欲しくないという葛藤劇が展開される。

ショービズ界の裏側をテーマに扱った暴露系のドラマ展開を、軽いフットワークの青春群像劇へと落とし込んでいる。ロックが俗物扱いの時代を背景にして、当時のカルチャーを盛り込んでいるところにも魅力が詰まっている。

ラストの帳尻合わせと急展開が噴飯レベルだが、コケティッシュな巨乳ちゃんを拝み倒すことができるので結果オーライ。「20世紀FOXが最初に作った準成人映画」という観点においても重要な作品。
イチロヲ

イチロヲ