フランスから、アメリカへ、メキシコへ・・・
母の遺品を手に、雑踏の中へと迷い込む、自分探しの物語・・・
サスペンス的な部分もあるので
それだけでも、興味本位で観れますが
それ以上に
“孤独な存在”として描かれる主人公に
思いっきり見入ってしまいました
記憶の断片として挟まれる、母とのほんの少しの思い出が
後になればなるほど、心を揺さぶりますね
「お母さんが死んだら、悲しいな」・・・とか
抱き合う親子とか・・・
どうしようもなく、切ないっ!
思い出としてしか登場しない母親ですが
彼女が、どんな気持ちで、どんな思いで
アメリカで一人で暮らしていたのか・・・
それが、息子の心、観る者の心に迫ってくる瞬間
それは、親子の絆が生まれる瞬間でもあり
過去と現在が繋がる瞬間でもあり
主人公の新しい人生が始まる瞬間でもあります
ファイルや、ロッカーの鍵
小物を効果的に扱いながら
主人公が、最終的に行き着いた場所を
抽象的に描く描き方はとても好きですし
印象的なラストに仕上がってるのは、やっぱり
ストリッパーのローラは、実は・・・
っていう、少しひねりのある展開に尽きますね
祖国とか望郷という、手がかりとなるキーを丁寧に扱って
親との繋がりや、自己の確立というテーマに、静かに、でもズバっと踏み込んでいる
なかなか、趣きのある作品です♪
こういうの、好き!!
ローラの、ストリップ登場シーンが、これまたイイ!