VisorRobot

マッキー/MakkhiのVisorRobotのレビュー・感想・評価

マッキー/Makkhi(2012年製作の映画)
4.7
チネラヴィータ仙台で見た。もうすぐ閉館。インド映画やらボヘミアンラプソディーやら新感染やらで閉まる前のラッシュをしていたのだった。

本作を観て、思ったことは3つ。

1.前半ディズニー、中盤ピクサー、後半ジャンプ。中盤のピクサー部分(ハエになってからインターバルまで)はやや実験的過ぎて退屈に。それがオミットされたのがバーフバリ以降のラージャマウリ節なのだなと思う
2.これくらいだよね、と思った3倍盛ってくるのは変わらない・そしてほかにないごつい魅力
3.『恐怖!ハエ男』というホラーオカルト映画をハエ男側から描いたらこういう映画になるんだろうなと思った。そして、それはたぶん意図的

『バーフバリ』も『RRR』も劇場で見た。「1」の通り、それらを一言でいえばディズニーとジャンプの融合なのだなということが本作を観てわかった。特にディズニー要素については、これまで歴史ものの陰に隠れて気づかなかったが、王子様とお姫様の王道ミュージカルとして、源流にないわけがない。ピクサーについても、途中で『トイストーリー』の「君はともだち」が一瞬アレンジされて流れたことからも、ハエの目線から見た世界の描写へ画のこだわりから見ても明らかだ。ただ、映像の質感なども含め「初期の」ピクサーであって、思った以上にハエであることにこだわって(筋トレするまでは重いものを持ち上げることもできない)感情なども身振りでしか表現されないので、ここはやや面白度が落ちる。結果、その後の作品ではオミット(あるいはケレン味CGの方に収斂)されたのだと思う。

「2」について、呪術師とともに殺して花火を放ち、めでたしめでたしかと思いきや、そこから最終決戦まであるとは。呪術師の唐突な登場と退場といい、神って鳥かよ!といい、突っ込みどころ満載だが、あっぱれ。ただ、没入感低く家とかで見てたらくだらなく感じたかもな。

ハエ男に一生付きまとわれることとなったビンドゥの人生やいかにとは思うが、そこはジャニも身を引く展開になるのかね。と、今後の行く末も気になってしまうラストであった。
VisorRobot

VisorRobot