映像操作が目障りなスタイリッシュホラー
原作は知らないが、生身の人間から離脱した分身:ドッペルゲンガーが心臓を素手で取り出しそれを食べたり、生身の人間と格闘が可能であったりと、物質的性格を明確に持っていながら銃で撃たれても損傷を受けないという矛盾が露わになった時点で評価に値しないという判断。
監督の詳細データが分からないが、テレビ番組特撮ヒーロー物のような雰囲気。
演出も深みが全くない表面的かっこつけ。
スタイリッシュさを狙っているのは分かるが単に薄さが目立つだけの映画となってしまった印象。
二役ヒロインの土屋太鳳ちゃんはキレイ顔が両極端の役作りを邪魔してしまったのかもしれない。本物側のやさぐれ感と分身側のピュアさの使い分けにもっと落差が欲しかった。
若手刑事二人は全然知らぬ顔。残念ながらどちらも軽量過ぎの印象。アイドルかと調べたらそうでもなかったようだしキャスティングの謎の一つ。
唯一有名どころと言っていい岸谷五郎さんは全体の浅い演出に呑み込まれてしまったようで、中堅役者いやベテランとしてもテイストを出し切れてなかったですね。
ミステリーホラーとしての緊迫感、恐怖感も皆無とあっては最低評価もやむなし。
012009