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セイフ ヘイヴンのmagic227のネタバレレビュー・内容・結末

セイフ ヘイヴン(2013年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

顔を隠して逃げる女、執拗に追いかけてくる男。緊迫感溢れるオープニングから一転、物語の舞台は海に面した小さな街へと移ります。まずはこの導入部が魅力的でした。夜と雨と長距離バス、眩しい陽射しと海と自転車。過去と現在を鮮やかに対比させながら、映画は人生をやり直そうとするヒロインの心の動きを丁寧に描いて見せてくれます。やがて彼女は妻を亡くした男と出会い、友人に助けられながら少しずつ愛を育んでいくのですが、観客は不器用な二人の愛を見守りながら、一方で「彼女は何故追われているのか?」「いったい何をしたのか?」という謎に思いを巡らせ、いつか訪れるであろう別れの時が来ないようにと、祈る様な思いで待つ事になるのです。
そしてクライマックス、ラストで明かされる驚きのオチは、ヒロインはもちろん、観ている観客まで優しい気持ちにさせてくれます。ニコラス・スパークスの映画化作品の中でも出色の出来栄え、この秋お勧めの一本だと思います。
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