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サイコメトリー〜残留思念〜のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.4
“サイコメトリー”、昔、コミックにハマったな、『サイコメトラーエイジ』。本当のことはしらないけどたぶん元ネタはそれなんだろう。

物や人に残る“残留思念”。触れるとそれが見えてしまう異能の男、“サイコメトラー”。

連続幼女誘拐殺人が発生。
たまたまその“残留思念”を読み取ってしまい、それを壁に落書きに描いたことで、その事件を追うことになった刑事に嗅ぎつかれ、疑われながら関係ができていく。

コミックの『サイコメトラーエイジ』でもそうだったが、こんな異能の力に頼る捜査は、1人の刑事が信じたところで周りは誰も「はい、そうですか、スゴいですね」となるわけはない。

だから、その力を頼りにするも、刑事の機転で何とかその力を捜査力に変え、他の仲間が納得するように何とか“それっぽく”説明して捜査を進めていく。
この変換作業が醍醐味。

序盤は恐ろしくフランクでふざけてる。
ねずみ講にハマってそのねずみ取りの摘発現場でねずみ講側にいてあわや逮捕されそうになって“副業”だとか言い張る刑事。

彼がフラフラと八方塞がりの事件の捜査に頭を悩まして行き着く“サイコメトラー”。
彼との出会いから、そのフランクさが一変していく展開。

この力には命を削るのような大きな代償があり、この力のせいで不幸を招き続けた過去もあり、彼にとっては“呪い”となっている。

本人にとっては“無い方が幸せ”な力で、凶悪で残忍な事件の捜査に巻き込まれる。
不出来な刑事と、そんな力のせいで人間性にやや問題ありの異能者とのバディムービー。

原作コミック同様で、犯人側の異常さをある意味純粋なイカれ具合で描いているので、事件における背景や犯人の心理、サスペンス色よりもこの異能の力とそれを信じる他ないとする刑事の絆がメイン。

評価が思ったより低いのは、韓国ならではのエグい事件性の背景とか、巧妙な手口などの韓国映画らしさが少しないからなのか。

だけども、これが『サイコメトラーエイジ』由来で、異能vs猟奇殺人の捜査とすると、割と違和感なくそれに近いモノになってるとは思う。

そこに韓国らしさがあったらもっと凄いことになってたのかな、『魔女』『ソボク』的な。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
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別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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