けーはち

るろうに剣心 伝説の最期編のけーはちのレビュー・感想・評価

3.7
特撮アクション・スーパー時代劇完結編。邦画の明るい未来を期待させる良い出来!

★前作で謎の男として最後に現れたのは作中最強の男と見られる、剣心の師匠・比古清十郎。演じるのは、福山雅治。好き嫌いは主観があろうが日本の芸能界きっての大人気トレンディ俳優を持ってきたこのド真ん中勝負の配役には、大体の原作読者も満悦である。修行パートも良い殺陣だ。

★本作では、アオシ編もどさくさ紛れにカバー。原作ではかなりの強敵だった彼も、志々雄戦メインのこの映画では単なるイレギュラーな乱入者扱い。剣心は相手の小太刀に合わせ逆手の型でサラッと受け流しをする余裕の殺陣を見せる。概ね取捨選択としては佳良。

★明治新政府が志々雄に脅されて人斬り抜刀斎を指名手配→処刑の流れは新政府を無能に描きすぎ感はあるが話をショートカットする処理として、悪くはなかった。

★藤原竜也の志々雄、剣心含む4人を相手に大立ち回り。アオシが原作通り最終決戦に紛れ込んできて、「誰゛だでめ゛ぇ゛あ゛‼︎」とか志々雄に言われていたのは、ちょっと面白かった。

★奥義を喰らってから燃え上がりながらの、哄笑とも悲鳴ともつかぬ終始濁音のついた断末魔。藤原竜也ならではの演技スタイル。凄く熱ゥイ!

★十本刀と言いながら半数カットされたのは、仕方ないね。幾つか漫画的要素はカットされていたが大体妥当なラインだと思う。

★総じて原作漫画の美味しい所を押さえ幕末・明治時代劇を繰り広げつつも見せたいアクションや役者の芝居をかっちり立てた良い映画に仕上がっていたと思う。