ゼロ

るろうに剣心 京都大火編のゼロのレビュー・感想・評価

るろうに剣心 京都大火編(2014年製作の映画)
3.6
最狂の敵、あらわる。

前作もそうでしたが、本作も殺陣は良い。

主人公・緋村剣心を演じる佐藤健さんは、右往左往に動き、観客を魅了する。本作の敵役である志々雄真実を演じる藤原竜也さんは、決まってました。彼は数々の悪役や修羅場を演じてきただけあり、場に映るだけでキャラクターが立っていました。志々雄真実率いる十本刀の一人・瀬田宗次郎役の神木隆之介さんも良い。原作にある少年らしさもあり、映画でも飄々とした姿は存在感がありました。

主要な人物のキャスティングは見事でありましたが、他はキャラクターには合ってなかった。例えば、巻町操役の土屋太鳳さんは、可愛い存在ではありましたが、より童顔で細身な人に演じて欲しかった。

ストーリーとしては、志々雄真実を倒しに、京都へ向かう剣心と分かりやすい。前編なのもあり、新しい仲間に出会ったり、これまでお供してきた逆刃刀が折れたりと、アクシデントがありながら進むのも良かった。

神谷道場のメンツは影は薄かったものの、新しい物語が始まる感じがして楽しめました。

欠点としては、漫画原作な割に、主要人物も含め、キャラクターが立っておらず、コミカルなシーンが少ないところ。佐藤健さんの殺陣は良いものの、「おろ」や「ござる」の口癖は浮いていた。原作では技名を叫ぶことが多いが、映画ではそのシーンはない。

新しい時代劇として楽しむのは面白いが、もう少しコミカルな方に振っても良いのかなとは思います。

総じて、原作ファンも楽しめ、初見の人の方がもしかしたら違和感なく楽しめる作品でした。
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