かるまるこ

ランボー3/怒りのアフガンのかるまるこのレビュー・感想・評価

1.0
バカ映画。アメリカのアフガン政策同様アホの極み。しかもエンドロール前に「勇敢なるアフガン民族に捧ぐ」ってテロップが出る。
ランボーがスラッシャー映画なの完全に忘れてる。スラッシャー映画なんてただの恐怖ポルノに過ぎないんだから(好きだけど…)、人に捧げるようなもんじゃない。いい迷惑。ってかこれはもうむしろディスってる。

レザーフェイスもジェイソンでさえ、あんなピーカンで何もない砂漠に置かれたらギャグにしかならない。

スラッシャー映画は見通しの悪い暗がりでこそ際立つジャンルなので、案の定、洞穴内の戦闘シーンだけ急に息を吹き返したかのようなホラーテイストになる。

が、せっかくのチャンスも、良かれと思って援護しに来たトラウトマンにふいにされ、思わず心の中で「ちょっトラウトマン!ランボー1人で殺れるから!邪魔しないで!」とツッコんでしまった。

プロットも大分単純化されてて、今回、捕虜になったトラウトマンをただ助けに行くだけ。

ランボーシリーズで重要な虐げられた者の怨念が憑依しての怒りモードもないし、そもそも復讐譚でもない。

今回ランボーは「世話になった上官を助ける」という完全なる私情で動いていて、シリーズの定石だとムジャヒディンと心情的に同期した結果その怨念が憑依して無双状態になるはずが、今回その気配はほとんどなく、たまたま利害が一致して共闘しているだけの、まるで実際のアフガニスタンに対するアメリカの無責任な関わり方そのものに見えてしまい、無神経極まりないと思った。
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