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白い指の戯れのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

白い指の戯れ(1972年製作の映画)
2.5
村川透が初監督した日活ロマンポルノで、伊佐山ひろ子のデビュー作。(1972)

19歳のゆき(伊佐山ひろ子)は街で知り合ったばかりの若者に初めての体を与えるが、男は盗みの現行犯で捕まってしまう。
その後、スリ仲間の別の男(荒木一郎)が現れるとその男に惹かれ、スリ集団の片棒をかつぐようになる…

日活ロマンポルノで初のキネマ旬報ベストテン入りを果たした記念すべき作品とだけコメントしておく。

(以下、蛇足)
・終盤、バスの中で女がある行動を取る重要場面があるが、不可解で説得力に乏しい。
・スリ仲間が風呂場で泡まみれになってはしゃぐシーンが青春を感じさせる。
学生運動を経験した後の当時の日本の若者を描いたある種の青春映画とは言えるが、深みはない。
・日活ロマン・ポルノは10分に一回濡れ場を入れることになっているが、濡れ場シーンについてはコメントを控える(不要だとするとロマン・ポルノじゃなくなってしまうこの矛盾…)。
・なお、アメリカン・ニューシネマの影響を受けた作品と解説されているが、作風は似ていない(アメリカン・ニューシネマの主人公は死んでいく)。
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