【1972年キネマ旬報日本映画ベストテン 第10位】
『あぶない刑事』シリーズなどの村上透監督のロマンポルノ。この年は『一条さゆり 濡れた欲情』も第8位に入っており、日活ロマンポルノの評価が高かった。
ジャケットやタイトルからしてゴリゴリのポルノかと思っていたら、割とちゃんとしたニューシネマだった。
無軌道な若者ものという、この当時流行の一群に入れてもいい作品だと思ったかな。とにかく伊佐山ひろ子が素晴らしい。ふてくされたような表情の似合う独特の存在感があり、この映画に合っている。
話としてはなんてことはないのだが、官能描写を含めた撮り方に工夫を感じる。破滅する若者の刹那を描いた良作。
