ちろる

さとうきび畑の唄のちろるのレビュー・感想・評価

さとうきび畑の唄(2003年製作の映画)
3.9
(備忘録)
明石家さんまさんがバラエティでも幾度となくザワワザワワと(笑)けど、あの迫真の演技は確かに何度観ても号泣させられる作品。
白い光砂が印象的な美しい島、沖縄が戦火にさらされる、それだけでとても残酷なのですが、愛に溢れた笑いの絶えない幸せな家族がバラバラになるのを目の当たりにすることになるので前半が明るいだけに後半の展開が苦しくて仕方ない戦争映画。

人間らしい生き方、そして自分の意思をどんどんと削がれていく中でも決して、決して自分らしさを失わなかった彼らの意志の強さ、
それはこの家族のボスである父親の背中がとても大きかったのでしょうか。
『私はこんな事をするために生まれてきたんじゃないんです。』
この言葉の意味と重さが、ズドンと胸に突き刺さります。

なんとも言えない喪失感もたくさん感じますが、最後まで、人として生きる事について深く考えさせられる作品となっています。
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