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悪の教典 序章の3104Arataのレビュー・感想・評価

悪の教典 序章(2012年製作の映画)
3.5
【不思議とサイコパスに共感してしまう演出が妙】
・2回目の鑑賞。1回目の印象では「殺戮シーンが映画のほぼ」と思っていたが、そうでもなかったです。後半戦のみだったので意外でした。それだけ殺戮シーンが印象的だったんだと思います。おそらく、原作には、なぜそのような人間になったのかを丁寧に記載されていると思うのですが、映画ではあまりわからず、むしろ、サイコパスな先生、をとにかくとにかくサイコパスに魅せることに徹した気がします。なので、最後に先生の悪事がばれてしまうくだりは「残念」とすら思ってしまいます。ある意味、感情移入というか共感してしまっている自分がいるのです。恐ろしすぎる殺戮を行う先生に対してそう思わせる演出・物語構成はすごいな、と思います。そして、ラストシーンで「もうあいつは次のことを考えている」という生徒のセリフとそれに対する先生の反応の後に「ToBeContinue」という字幕。いさぎが良すぎるサイコパス偶像映画。殺戮シーンが苦手な方は鑑賞は控えたほうがよいですが、兵器という方は一度観てみてはいかがでしょうか。観終わった後に、主人公に対してどのような感情を自分が抱いた居ているか、という視点で見ると面白いと思います。
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